交通事故の過失割合の決め方とその影響

By | 2017年12月2日

原因は複合的

交通事故が起きたときには、事故を引き起こした原因は加害者だけにあるわけではありません。例えば車が左折をするときに横を走っていたバイクを巻き込んで交通事故を起こしてしまったとします。車は振り返ったりミラーを使ってバイクがいないことを十分に確認していなかったということで過失があります。でもバイクも曲がり角の前に車が左によってきて左折をする前兆を把握できたのに見逃したということで過失が出てきます。ですから交通事故が発生した原因は被害者であるバイクにもあるという風に考えることが出来るのです

このように交通事故がどのようにして起きたのかを見て、客観的に被害者と加害者双方の過失の度合いを割合で表したものが過失割合です。なぜ、はっきりと数字を出さなければいけないのかというと、交通事故では加害者が被害者に対して損害賠償をしなければいけないからです。過失が加害者だけでなく被害者にあるとすれば、そのことを考慮して過失相殺が行われて賠償金の支払額が減額されることになります。

この過失割合の決め方は誰がどのようにして決めるのかというと、保険会社が過去に起きた似たような例を参考に決めています。なぜ交通事故なのに警察ではなく保険会社が決めるのかというと、警察は刑事事件についての捜査はしますから飲酒運転や携帯電話の操作などで事故が起きたとすれば、その証拠を確保して加害者を捕まえます。しかし加害者と被害者の間で行われる損害賠償の支払については、民事ですから「民事不介入」の警察は介入できないのです。もちろん、警察は捜査をしてブレーキ痕や目撃者の証言などを集めます。それは何方に過失があるのかを客観的にわかる証拠ですから、警察がまったく関係ないというわけではありません。

保険会社との兼ね合い

保険会社が過失割合を決めるということに触れましたが、そこで次に知っておきたいのが「どちらの」保険会社が決めるのかということです。というのも殆どの人は車を走らせるときに任意の自動車保険に加入して運転をしています。被害者にも加害者にも保険会社がついているのであれば、「どちらの」保険会社が決定するのかということが重要です。

被害者としては多く貰いたいので、自分が加入している保険会社に決めて欲しいところですが、実際には加害者の加入している保険会社によって決められることになります。これは被害者にとっては、加害者の過失割合が減らされて賠償金の額が少なくなるリスクがあります

保険金の支払いをしたくないからと、加害者の過失をゼロにすることはありませんが被害者に不利な数字になる可能性はありますから、公平な割合へともっていくために保険会社同士が交渉をしていくのが一般的です。それでも納得ができない数字が出たときには弁護士を雇って、過去の事例を調べてもらい公平な割合になるように働きかけることができます。

トラブルは弁護士へ

ここで被害者にとっては厄介なことがあるのですが、加害者の過失割合が10割でなった場合には示談交渉に被害者の加入している保険会社が動いてくれません。つまり自分ですべての交渉をすることになります。そのために専門的な知識と経験を持っている保険会社に話の主導権を取られてしまい、過失がないけれども賠償金が想定よりも低くなってしまうという事態に陥ることもあります。

そういうときも、やはり頼りになるのは弁護士です。弁護士であれば過失割合に応じた正しい賠償金の額を交渉することができます。弁護士を雇うとなればそれなりの依頼料が必要ですが、加入している保険で弁護士費用特約をつけていれば、弁護士費用は保険会社が負担をしてくれるので無理をすることなく交渉を任せることが出来ます。